コラム

老人性色素斑と日光黒子:気になるシミ、早めのケアで若々しい素肌へ

鏡を見るたびに気になるシミ、それは「老人性色素斑」や「日光黒子」かもしれません。

加齢や紫外線の影響で現れるこれらのシミは、誰しもが経験する可能性のある肌の悩みです。しかし、適切なケアをすることで、シミを薄くしたり、予防したりすることも可能です。

老人性色素斑と日光黒子ってどんなシミ?

老人性色素斑と日光黒子は、どちらも紫外線が主な原因でできるシミです。実は、医学的には同じものを指しており、「老人性色素斑」とも「日光黒子」とも呼ばれます。

見た目の特徴

  • 大きさ:数ミリ~数センチ(バラバラ)
  • 形:丸や楕円形など、膨らんでいたり、へこんでいるものもある
  • 色:茶色や黒っぽい色
  • 境界:比較的はっきりしている

病理組織学的な特徴

  • 表皮肥厚: 表皮の肥厚が見られます。これは、表皮の棘細胞層の増加によるものです。
  • メラニンの増加: 基底細胞層およびその上の層にメラニン顆粒が増加しています。メラノサイトの数は正常範囲内ですが、メラニン産生が増加しています。
  • 日光弾性線維症: 真皮上層における日光弾性線維症(光老化により変性した弾性線維の蓄積)が見られます。
  • 基底細胞層の色素沈着: 基底細胞層におけるメラニン色素の沈着が顕著です。

できやすい部位

  • 顔(特に頬骨のあたり)
  • 手の甲
  • デコルテ

治療しないでおくとどうなるの?

基本的に、老人性色素斑と日光黒子は良性のシミで、健康への影響はありません。しかし、放置すると数が増えたり、色が濃くなったりすることがあります。また、まれに悪性腫瘍(皮膚がん)と見分けがつきにくいケースもあるため、気になる場合は早めに医師に相談しましょう。

診断方法

医師が目で見て診断します。悪性腫瘍との区別が難しい場合は、ダーモスコピー検査(皮膚拡大鏡)や皮膚生検を行うこともあります。

治療方法

  • 塗り薬:ハイドロキノンやトレチノインなどの美白剤を処方します。
  • レーザー治療:Qスイッチルビーレーザーやピコレーザーなどでメラニン色素を破壊します。
  • 光治療:IPL(Intense Pulsed Light)という光を照射し、メラニン色素を薄くします。

薬の種類

  • ハイドロキノン:メラニンの生成を抑える効果があります。
  • トレチノイン:皮膚のターンオーバーを促進し、メラニン色素の排出を促します。expand_more
  • ビタミンC誘導体:メラニンの生成を抑え、肌のトーンを明るくする効果があります。

日頃から気をつけること

  • 紫外線対策:日焼け止めを塗る、帽子や日傘を使うなど、紫外線を浴びないように心がけましょう。
  • 保湿:乾燥はシミを悪化させる原因になります。化粧水や乳液などでしっかり保湿しましょう。
  • バランスの取れた食事:ビタミンCやEなど、抗酸化作用のある食品を積極的に摂りましょう。
  • 十分な睡眠:睡眠不足は肌のターンオーバーを乱し、シミを悪化させる原因になります。

私たちにご相談ください

当院では、一人ひとりの肌の状態やお悩みに合わせて、最適な治療法をご提案いたします。シミに関することは、どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。

コラム一覧に戻る