コラム
扁平母斑(へんぺいぼはん):生まれつきのあざ、治療で目立たなくできます
生まれつきのあざ、扁平母斑(へんぺいぼはん)でお悩みではありませんか?
扁平母斑は、生まれつき皮膚にできる茶色や褐色のあざです。 小さい頃はあまり気にならなかった扁平母斑も、成長とともに濃くなったり目立ってきたりして、悩みの種になることがあります。
当院では、一人ひとりの肌の状態やお悩みに寄り添い、扁平母斑の治療をご提供しています。
扁平母斑ってどんなあざ?
扁平母斑は、メラニン色素という肌の色を作る成分が、皮膚の浅い部分に集まってできるあざです。生まれたときから存在し、成長とともに少しずつ大きくなることがあります。
見た目の特徴
- 色:薄い茶色~濃い茶色
- 形:丸や楕円形など、比較的平ら
- 境界:比較的はっきりしている
- 大きさ:数ミリ~数センチ
病理組織学的特徴
- 表皮の変化: 表皮は正常な構造を保っています。表皮の肥厚や異常は見られません。
- メラニンの増加: 基底細胞層および棘細胞層にメラニン顆粒の増加が見られます。メラノサイトの数は正常範囲内ですが、メラニン生成が増加しています。
- 真皮の変化: 真皮には特別な変化は見られず、メラニンの沈着が主な特徴です。炎症や線維化などの異常はありません。
できやすい部位
- 顔
- 首
- 胸
- 背中
- お腹
- 足
治療しないでおくとどうなるの?
扁平母斑は、健康への影響はありません。しかし、見た目のコンプレックスになってしまうことがあります。また、まれに悪性黒色腫という皮膚がんと間違われることもありますので、気になる場合は医師に相談しましょう。
診断方法
医師が目で見て診断します。悪性黒色腫との区別が難しい場合は、ダーモスコピー検査(皮膚拡大鏡)や皮膚生検を行うこともあります。
扁平母斑が6個以上見られる場合で、特に小児の場合は神経線維腫症1型(NF1)を鑑別します。神経線維腫などが合併します。
他とどう違うの?
- 太田母斑:顔面にできる青みがかったあざです。
- 異所性蒙古斑:お尻や腰にできる青みがかったあざです。
治療方法
- レーザー治療:QスイッチルビーレーザーやQスイッチアレキサンドライトレーザーなどでメラニン色素を破壊します。ただし、再発がしやすいため、行うことには慎重な判断が必要です。
- 外科的切除:小さな扁平母斑の場合は、切除することもあります。
薬の種類
扁平母斑の治療には、基本的に薬は使用しません。
日頃からできること
扁平母斑は紫外線の影響を受けやすいので、日焼け止めを塗る、帽子や日傘を使うなど、紫外線対策を徹底しましょう。
私たちにご相談ください
扁平母斑の治療は、一人ひとりの肌質やあざの状態に合わせて行うことが大切です。当院では、あなたに最適な治療法をご提案いたします。まずはお気軽にご相談ください。